導入後のCMSリプレイス
名称変更について
2025年3月に espar から espar vault (エスパーボルト)へ名称が変更されました。サービスの機能・仕様・価格に変更はありません。詳しくはこちらをご覧下さい。
espar vault の導入後にCMSサーバをリプレイスする場合の手順について解説します。
サイトのリニューアルを伴う場合は 導入後のサイトリニューアル のページをご覧下さい。本ページで解説しているのは、サイトをリニューアルする手順ではなく、サイトの内容はそのままにCMSサーバを置き換える場合の手順です。
リプレイスの前提
CMSのリプレイスにおいて、弊社作業が必要になる場合があります。原則無償でご対応させて頂きますが、後述の前提と異なる場合は有償の追加対応作業が必要となる場合が御座います。詳しくは、以下の前提条件をご覧の上で、リプレイス計画とともに弊社担当者にお問い合わせ下さい。
CMSサーバ
リプレイスされるCMSサーバについては以下が前提となります。
- CMSサーバを新規にご用意頂くこと
- TCP/IP層の応答が新旧CMSサーバで一致するように構築されること
まれに後者が満たされず、リプレイス後に全体静的化を行った場合に、ページや画像の欠損等が発生することがあります。以下のような例が該当しますのでご留意下さい。
- 旧CMSはhttp応答だったが、新CMSではhttps応答に変わった
- 新CMSでURLパスルールが変わった (末尾が / 無しだったものが、/ 有りになる等)
- 新CMSでサーバ構成が変わった (単一サーバ構成が、2台構成+ロードバランサ構成へ等)
- 新CMSにおいてサイト全体に影響が及ぶ設定を変更した
- 新CMSでテーマやページの実装方法を変更したり、デザインレイアウトを大きく変更した
通常のCMSリプレイスでは発生しませんが、CMSリプレイス後に静的化結果に問題がある場合、困ったときは…をご確認の上でご連絡頂き対応することとなります。
万が一、新CMS側のTCP/IP層の応答が変化していることに起因した現象であり、追加の設定対応作業が必要な場合は軽微な対応費用をご請求させて頂く場合があります。作業実施の翌月末の月額費用に加算されます。詳細は価格表ページに記載のある「チケット価格」をご覧下さい。
静的化エンジン
espar vault の静的化エンジンは、構築済み既存設定をそのまま流用します。
ただし、espar vault を同一ドメイン方式で導入している場合(CMSサーバと公開サーバのドメインが同一である場合)、静的化対象とするCMSサーバのIPアドレスに関連する設定のみ変更を行います。
公開サーバ
espar vault の公開サーバは構築済み既存環境をそのまま流用します。
ただし、espar vault を同一ドメイン方式で導入している場合(CMSサーバと公開サーバのドメインが同一である場合)、静的化対象とするCMSサーバのIPアドレスに関連する設定のみ変更を行います。
CMSリプレイスでは、サーバは以下のようになります。
構成要素 | サーバの扱い |
---|---|
CMSサーバ | 新設 |
公開サーバ | 変更なし (設定含む) |
espar vault の公開サーバは流用され、公開サーバの設定も原則変更されません。
公開サーバに変化はないため、公開用ドメインのDNS設定変更は不要です。CMSリプレイス後に全体静的化を行うと、閲覧者はリプレイス後のCMSが静的化された結果を閲覧することになります。
リプレイス対応の準備
CMSサーバ構築
リプレイス元とリプレイス後の、見た目やレイアウト、コンテンツは全て同一のものとなるように構築して下さい。CMSサーバの構築・設定はTCP/IP層で応答が一致するように構成して下さい。
アクセス制限
CMSサーバにIP制限やBasic認証をかける場合、リプレイス前のCMSサーバの各設定を引き継いで下さい。Basic認証のユーザ名/パスワードを変更する場合は、弊社にあらかじめお知らせ下さい。CMSサーバにおけるIP制限の詳細は、CMS側の許可IPについてのページをご覧下さい。
ドメイン名(ホスト名)
新旧CMSサーバに割り当てるドメイン名(ホスト名)は同一として下さい。
なお、別ドメイン方式での導入で、かつ、リバースプロキシ対象パスが存在する場合、リプレイス前後の挙動にご留意頂く必要があります。以下のCMSリプレイスとリバースプロキシのセクションをあらかじめご確認下さい。(該当しない場合は読み飛ばして下さい)
CMSリプレイスとリバースプロキシ
CMSサーバが新CMSに切り替わると同時に、即座にリバースプロキシ対象パスへのアクセスが新CMS側に届き始めます。切り替わり前後の挙動を以下に図示します。
-
切り替え前はリプレイス前のCMSを向いている。リバースプロキシ対象パス(下図の例では
/recruit/
)は、リプレイス前の旧CMSで処理される。 -
DNS設定を変更し、CMSサーバがリプレイス後の新CMSを指すようなる。
-
2の設定が反映された直後から、リバースプロキシ対象パス(下図の例では
/recruit/
)へのアクセスが、リプレイス後の新CMSに届き始める。
2の設定を行ってから、espar vault で改めて全体静的化を完了させるまでの間、サイトへのアクセス応答は以下のようになることに留意して下さい。
URLパス | 応答内容 | 応答内容の元となるCMS |
---|---|---|
静的化対象 | リプレイス前の旧CMSを静的化した内容 | 旧CMS |
リバースプロキシ対象 | リプレイス後の新CMSが応答 | 新CMS |
新旧CMSの実装が同一である場合は問題はありません。ただ万が一、リバースプロキシ対象パスの実装が新旧CMSで異なっている場合、リプレイスによって挙動が異なる可能性が否定できないこと念頭において下さい。
こうした可能性をあらかじめ除外したい場合、新旧CMSのドメインを変更してリプレイスする方法をご検討下さい。有償での個別対応となりますので、詳しくはお問い合わせ下さい。
リプレイスの作業手順
リプレイス前後のCMSサーバのドメインが一致している場合の手順を説明します。
同一ドメイン方式の場合
○印のついたSTEPが、お客様または制作会社様の作業となります。
STEP | 作業内容 | |
---|---|---|
0 | ○ | 新しいCMSの構築・動作確認を行って頂き、完了後に新CMSサーバのIPアドレスを弊社にお知らせ下さい。 |
1 | espar vault のテスト環境の設定を行います。テスト環境で、静的化対象となるサーバ及びリバースプロキシの向き先が新CMSになります。 | |
2 | ○ | espar vault のテスト環境で静的化結果を確認して下さい。確認方法は 導入途中の確認(テスト環境) をご覧下さい。 |
3 | 日程を決めて本番環境の設定を行います。本番環境で、静的化対象となるサーバ及びリバースプロキシの向き先が新CMSになります。 | |
4 | ○ | espar vault の本番環境で静的化結果をご確認頂きます。万が一問題があればご連絡を頂き調整を行います。 |
別ドメイン方式の場合
○印のついたSTEPが、お客様または制作会社様の作業となります。原則、弊社の介在なくリプレイスを行って頂けます。
STEP | 作業内容 | |
---|---|---|
0 | ○ | 新しいCMSの構築・動作確認を行って頂きます。 |
1 | ○ | 新しいCMSを向くようにDNSを変更して頂きます。 |
2 | ○ | テスト環境で全体静的化を行い、結果をご確認頂きます。確認方法は 導入途中の確認(テスト環境) をご覧下さい。 |
3 | ○ | 本番環境で全体静的化を行い、結果をご確認頂きます。 |
リプレイス後の対応
CMSリプレイスでは原則的に espar vault 側の設定を行いませんので、万が一問題が発生した場合はCMSサーバ側の構築・設定・実装に起因している可能性を疑ってみて下さい。
まずリプレイス対応の前提 > CMSサーバ の前提に準じているかをご確認頂き、さらに困ったときは…をご確認下さい。その上で解決されない場合は弊社担当者にご連絡下さい。
なお、CMS側に起因する事象で espar vault 側で設定変更が必要な場合、有償の追加対応作業となる場合が御座います。料金は実施後の月額費用として加算させて頂きますのでご了承下さい。